AI検査はデータの質・量に依存します

AI検査はデータの質・量に依存

AI検査において「データの質と量に依存する」という点がとても重要です。

データの質とは、正確なラベル付けを行うことを指します。たとえば、不良品の不良箇所にラベルを付ける際、NuLMiLでは不良箇所を色でマーキングしていますが、AIはそのマーキングされた部分を不良として学習します。そのため、マーキングが不正確であったり塗り漏れがあったりすると、AIが正しく学習できず、結果として精度の低いモデルが構築されてしまいます。

そして、データの量も非常に重要です。AIに学習させるデータの量が極端に少ない場合、AIは特徴を十分に抽出できず、やはり精度の低いモデルができてしまいます。仮に高い精度のAIが構築できたとしても、データ量が不足していると汎用性の低いモデルとなり、実際の運用には耐えられないことが多いです。


データの質(Quality)について

実際に、質の高いデータと質の低いデータでAIの精度を比較すると、違いが明確に現れます。
質の低いデータで学習させた場合、不良の一部は検出できていますが、不良箇所全体を正確に捉えることができず、不良面積の判定も正確ではありません。
一方で、質の高いデータを用いて学習させた場合、同じサンプルでも不良箇所全体を正確に検出でき、正確な不良面積を捉えることが可能になります。

データの量(Quantity)について

データ量に関しても同様で、量の違いによってAIの精度に差が生じます。
不十分なデータ数で学習させた場合、十分な学習ができず、未検出の箇所が残る結果になります。一方で、十分なデータ数で学習させた場合は、同じ不良箇所でも正確に検出でき、高い精度を達成することが可能です。

関連記事

  1. 被写界深度とは?外観検査への応用と次世代技術への展望

  2. ストロボ照明を使った外観検査 高速・高精度で微細な欠陥も見逃さない検査技術

  3. テンプレートマッチングによる位置合わせ 〜画像内で特定の位置を見つける簡単で効果的な方法〜

  4. 画像検査が注目される理由、その背景

  5. AIによる外観検査で期待できること

  6. レンズの選定方法 画像検査で最適な結果を得るためのガイド

【参加無料】技術セミナー「AIで実現する自動検査の革新的アプローチ」2/26開催

特別企画:セミナー動画無料公開中!

無料検証実施中!

  1. AI検査はデータの質・量に依存します

  2. タブレットの検査_欠けと異物

  3. 事例:金属加工部品の打痕

  4. 外観検査におけるよくあるAIアルゴリズム

  5. 歯ブラシの検査_毛量薄と油汚れ