AIによる外観検査で期待できること

目視検査(官能検査)の自動化を実現

AIによる外観検査を導入することでつぎのようなことが期待できるでしょう。

「目視検査の自動化」についてです。従来、人が行っていた目視検査をAIを活用することで自動的に判定できるようになります。これにより、人手の削減はもちろん、一定の基準に基づいた検査を継続して行うことができ、検査の品質向上にもつながります。

また、一度AIを導入すれば、その後の追加の採用コストや教育コストも削減でき、さらなる効果が期待されます。

技術者依存の検査機運用から解放

次に、「エンジニア依存からの脱却」についてです。従来の方法では、不良を検出するためにエンジニアが自らルールを作り上げる必要がありました。たとえば、傷を見つける際には、平滑化フィルターを使ってノイズを除去し、輝度を抽出するなど、細かな調整が求められていました。

フィルターの強度や輝度の抽出範囲など、多くの要素を調整する必要があり、すべての不良に対応するためのルール構築は非常に困難でした。その結果、検査機の運用はエンジニアに大きく依存していたのです。

関連記事

  1. 分散フィルターで不良を見やすくする 〜小さな傷や異常を見逃さない!画像処理テクニックの基本〜

  2. 露光時間とは? 画像検査の成功を支える基本知識と実践的設定方法

  3. インライン検査とオフライン検査

  4. 事例:PPバンドの外観検査自動化

  5. AI検査はデータの質・量に依存します 製造業のAI外観検査: データの質・量が成功の鍵につながる理由を解説

  6. 検出限界とはなにか?~測定や検査での精度を決定する「見つけられる最低レベル」~